ピアノの選定考察と設置
こんにちは。自由時間です。
実は一ヶ月ほど前に、小1の長男がピアノが習いたいとのたまうので、わけを聞くと、どうも、楽譜が読みたいらしい。
私も妻もピアノは習っていました。
妻は10年近くやって、今は弾けないようです。全然才能が無かったとが…
私ですか?ええ、私はバイエルの赤だか青だかをクリアーした覚えがあります。あまりに苦痛で、高い塀を乗り越えての脱走を繰り返したので、破門にされました。ええ、winwinというやつですね。
先生は嫌なおばさまで、足の親指だけを機動し、トントンとリズムを取らせる事に人生をかけている感じでした。
まあ、そんなこんなで習い出したらとても楽しいらしくて、家にある赤ちゃん用?のピアノやメロディオンで必死に練習してまして、ピアノを買う事態に。
店に行くと、おおざっぱに3種類ありました。一つは電子ピアノ。ピアノの音をアンプで増幅するやつ。二つ目は電子音のピアノ。エレクトーンの機能が全然ついてないやつですね。三つ目は、エレクトーンのような機能もあり、鍵盤が光り、誰でも何でも弾けるようになる機能付き。
店員さんに助言を願うと、一をお勧めしました。
『鍵盤を打つ力加減が全く違います。気に入らなくてもう一台買うよりも、本気で将来使える本物をお勧めします』
私の考えでは、まず最初に与えるものは、安物。いきなりレベルの高いものを買い与えるのはお互いに不幸になると考えています。いいものを使うと、悪いものには戻り難い。
残りの二つは、音は同じです。いろいろな機能が付いているか、ついていないか。値段は一緒。
そこで再び店員さんに助言を頂ことすると、また高いピアノを勧めてくるので、ピシャッと高いピアノはいらないと伝え、安いものの中で助言いただきました。
『余分な機能は付いていない方がいいです』
……。
私は妻に自分の考えを話した。次男は疲れた、だっこ、と言い続け、長男はどこかへ走って行ってしまったが、話した。
『自分は、カラー柔道着を認めない柔道家、オートマを認めない走り屋、IHを馬鹿にする料理人をどうかと思う。その機能が欲しいなら当然いいが、新しい価値を認めないというのは、意味の無いプライドだと思う。世の中の天才達はそういう事は無いと思う。モーツアルトもこの光る鍵盤を見たら、世紀の大発明だと驚くと思う。苦痛だったピアノの練習が、ゲームのように簡単になるのだから』
妻に意見を伺うと、二の何の機能も無いピアノがいいとの事。意見が真っ二つに別れました。理由を聞くと、三はおもちゃのようだとの事。
……
確かに三は電気メーカーが作っており、おもちゃそっくりだ。いや、音は同じがだが、外見はおもちゃそのものだ。一方、二はピアノメーカーが作ってるだけあって、ピアノのようなかっこよさがある。
流石世界に冠たるピアノメーカー…ピアノを好む客層の要求を正確に捉えている…そう、見栄…虚栄心…権威…満足感…優越感…くぬぬ…ぬう〜…
長男は天才だ、天才の気持ちは天才にしかわからない!おーい長男!長男!
『長男、二と三とどっちがいい?』
『二!』(かっこいい無機能)
『でも、二は、三と中身は同じで、鍵盤も光らなよ?長男なら、三に入ってる120曲を1人ですぐにみんな弾けるようになると思うよ。どっちがいい?』
『ニ!(かっこいい無機能)だって、この機能には、飛べ宇宙船が無いし。』
(これは、行間に外見に惚れてる事を匂わせてるな…)
『わかった!ニを買おう!』
店員さ〜ん
……
店員『8千円で台と椅子がつきますが、いかがいたしましょう?』
『椅子がいっぱいあるのでいりません。』
店員『台はあった方がいいですよ?いつでもさっと弾けますし』
『うちには椅子がいっぱいあ…わかりました。つけてください。』
こうして、我が家にピアノが来ました。
部屋に置くと…
おお!これはかっこいい!
う〜〜〜見栄…虚栄心…権威…満足感…優越感…気分がいい…非常にいい!!
吹抜けのリビングに、シーリングファンに、良く合うでは無いか。かっこいいの買ってよかった〜〜!
結局ピアノは吹抜けリビングの二階部分の狭いインナーバルコニーに設置しました。
……
それから毎日、我が家にはピアノが鳴り響いています。
朝起きてから寝るまで、暇さえあれば弾いています。一ヶ月も経たないのに、沢山レパートリーがあるようです。 まだ片手しか使ってませんが…
私もまた、弾くようになりました。